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認知症への備え 「これからは町ぐるみ」で認知症にやさしい地域づくり

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認知症への備え 「これからは町ぐるみ」で認知症にやさしい地域づくり

認知症への備え 「これからは町ぐるみ」で認知症にやさしい地域づくり

2021/09/07

認知症への備え 「これからは町ぐるみ」で認知症にやさしい地域づくりへ。
 助け、助けられる町で暮らそう。
認知症になっても、生きたいところに行け、やりたいことができ、会いたい人に会えるー。そんな当たり前の暮らしを、住み慣れたまちで続けていきたいですね。
 そのためには、本人や家族だけで頑張るのではなく医療や介護の専門職も、近所の人も、お友達も、地域ボランティアも、みんなワンチームで地域力を発揮することが重要です。
 例えば「もう一度温泉に行きたい」という声を聴いたケアマネジャーが近場の温泉などの協力で貸し切りの時間帯を作ってもらい、滞在中は本人も家族も安心して過ごせるように看護師や介護福祉士が見守り、希望を実現した地域もあります。
 このように、本人や家族の声を誰かが聞いたら、周りに働きかけて協力しながら、一つ一つ「まちぐるみ」でかなえていくことが、地域のチーム力を育てます。
 目指すのは、元気な時には笑顔で助け、長生きしたら笑顔で助けられる、認知症の人と家族にやさしい共生社会です。

安心して認知症になれる時代へ!
 近年は「本人ミーティング」や「認知症カフェ」など、認知症の人同士や家族が思いを語り合う機会や場所も増えてきました。
 また、認知症の人たちの働きたいという希望に応え、デイサービスが主体になって、情報誌のポスティングや近所の自動車販売店で洗車作業などを行い謝礼を受け取る仕組みを作った地域もあります。
 住み慣れたまちに仲間ができれば楽しいし、症状や進行が穏やかで、家族も周囲も助かります。あるデイサービスで、スタッフの人に何か聞かれた利用者さんが堂々と「忘れた」と答えたら、他の多くの参加者から賞賛の拍手が起きたというエピソードがあります。
そういう仲間たちと一緒なら、認知症になっても笑顔で暮らすことができるでしょう。「私認知症になっちゃったから、よろしく」「大丈夫、俺が代わりに覚えておくから、任せておけ」などと気軽に言い合える社会になったらいいですね。

認知症でも、笑顔で暮らす人たちがいます!
 本人の良い面がどんどん出てきます。
 水彩画が趣味だったKさん。デイサービスで書いた絵を見た家族は「まだ上手に描けるのね」とびっくり。編み物が上手なNさんもみんなに褒められました。太鼓の名人Yさんは、毎年、小学校の運動会で披露しています。
 認知症になってもまだ自分でできることはたくさんあります。好きなことや得意なことをして、褒められるとみんな笑顔になり、その人の良い面がどんどん出てきます。

"頑固なオヤジ"がお茶目なオヤジ"に
 隠れていた魅力が現れてくることもあります。厳格でまじめだったSさんは、社交性や茶目っ気が出てきました。デイサービスに行って、うまく自己表現することが難しくなった重度認知症の利用者さんがいると、「この方はね、こういうことが言いたいんだよ」とスタッフに翻訳して伝えたり、家族で焼肉屋に行ったらオイキムチも網の上で焼いておいしそうに食べたり。意外な一面を家族も楽しんで見守っているようです。                これだと認知症対策も必要なさそうですね。

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